相談支援

障害福祉の業界で「相談支援」という仕事は一つの技術であり、実際のケース支援を経験する中で身についていく技術であるかなと感じる。今日も、ひきこもり男性のケース支援に置いて、「住まい」→不動産へ手立てを相談「医療」→通院先へ同行して主治医へ相談「仕事」→就労支援先へ相談同行し、就労可能性と道筋について相談「お金」→障害年金の可能性について専門家(社会保険労務士)に相談と、ひきこもりに至っている方の生活を立て直すために、困りごとの整理→困りことの相談先の専門家に具体的な解決の手立ての相談につなぐ→解決の手段(手立て)を材料に、その人がどのように問題(課題)を解決したいか共に考える、といったやりとりを相談者そその家族と重ねている。「相談支援」は、まず相談者のニーズを受け止め、ソーシャルワークすることで解決の手立てを相談者と共にみつけていくこと、その過程で相談者とその家族がエンパワメントされてくような働きかけをすることが必要かと思う。現在の社会では、各領域「住まい」「医療」「お金」「仕事」が専門分化しており、相談の仕方如何で解決の手立てを見だせるかどうか変わってくる。相談支援では相談者の困りごとを受け止めて、解決に向けてそれぞれの専門分化している領域に相談のアクセスをし、解決の手立ての情報を引っ張り出して、総合的に生活を立て直していくためにはを共に考えていく技術とでもいえようか。

 今は、専門分化されている社会の中で、このように生活者として総合的な判断をするために、各専門領域にアクセスできる力が「相談支援」という仕事に求められているかと思う。今、福祉分野では「多職種連携」という事がよくキーワードにあがってくるが、B型などで働いている時は、その法人の考え方が独自で、法人内で支援を完結させようとする力も働き、民間法人のカラーが強ければ強いほど(熱意があればあるほど)他機関との連携が難しいと思った。(だからそこの法人は辞めた)。今、行政からの委託相談支援の仕事では、あまり法人のカラーというのは強くはないので、逆に他機関との連携は取りやすい立ち位置にある。自分としては、他機関と連携をとりながら相談者の支援に携わる方が、一法人の職員として関わるより楽しい。

「相談支援」の仕事は、技術を身につけていけば、今後の役にたちそうかなと思う。